教員の働き方

アルバイト並み? 教員の時間単価について

こんなツイートがありました

https://twitter.com/n26m_/status/1384138826478592002?s=20

教員にとって、超過勤務問題は深刻な問題です

特に私が学校に勤めていて問題だと感じていたところは、

「残業、休日出勤の対価(報酬)が支払われていない」

ということです

もちろん制度上は休日出勤(出張など)の場合は代休が取れるようになっています

しかし、普段、年休すら消化できないのに、

そんなものは意味がないというのは

みなさんも知っているとおりです

特に20代のころは、

マスオ

「どうせ休みなんて取れないんだから、

せめて金をくれ」

と思っていました

ここでは、教員の実際の給与明細をもとに

「教員の本当の時間単価(1時間あたりの報酬)」

を計算していきたいと思います

時間単価って?

 

時間単価の考え方

時間単価とは「自分の労働に対する1時間当たりの価値」のことです

時給をイメージしてもらえればと、と思いますが、実際は少し異なります。

自分の時間はタダじゃないので、下の全てが時間単価を計算するための対象になります。

  • 労働時間
  • 残業時間
  • 通勤時間

つまり時間単価とは「給料に対して、仕事のために使っている全ての時間」で算出した価値ということです。

時間単価の計算方法

時間単価は以下の式で簡単に計算できます

給与総額(除交通手当、住宅手当等)/学校のためにかけた総時間

  • 給与に含まれる住宅手当や通勤手当は、実際にそれらの支出を伴っているので、計算には入れません
  • 扶養手当、部活動手当などは、計算に入れます
  • 学校のためにかけた総時間には、以下のようなものが含まれます
    • 通常勤務時間
    • 残業時間
    • 部活動指導時間
    • 持ち帰りの仕事の時間
    • 通勤時間
    • 突発的な対応の時間(保護者からの電話など)

特に意識してほしいのが、通勤時間や突発的な業務の時間です

マスオ

私が住んでいるのは田舎の自治体ですので、

通勤方法は自家用車通勤がほとんどです

1時間以上をかけて通勤してくる先生も

多くいます

マスオ

保護者から子どもの相談の電話がかかってきて

気づいたら1時間話していた..

なんてこともよくありました

教員の実際の給料は?

田舎の自治体、33才、妻1人子2人の場合

 私の退職前の給与明細です

 詳しい給料の推移は、今後のブログでアップします

給与月額教職調整額扶養手当通勤手当義特別手当日額特殊勤務手当
281600112642650024800380021600
長期厚生掛金長期退職掛金共済短期掛金住民税控除額計
32940270015663870060003

 支給総額  ¥369,564

 税引き後手取り ¥307,961

どうでしょうか?生活としては、妻が専業主婦でも

問題なく暮らしていけるレベルではありました

マスオ

私もそうでしたが、

教員って、なかなかお金を使う場がありません

付き合いの飲み方も少ないし、休日も部活動でつぶれるからです

教員の時間単価は?

規定時間のみで計算した場合

  上記の出勤日数を22日とすると、一日当たり7時間45分が勤務時間なので、

  ¥369,564/(22×7.75)

  =約2,168円

 33歳の教員の仕事を単純に時給換算すると、2,168円となります

残業時間も入れて計算した場合

 この月の残業時間は約95時間でした。週末の部活動にも7日間出ています。

 

  ¥369,564/(22×7.75)+95

  =約1,392円

だいぶ単価は落ちました

 

通勤時間、突発的対応の時間も入れて計算した場合

通勤手当が24800円ついていますが

片道38km、1時間かけて通勤していました

マスオ

田舎のため、このくらいの距離時間をかけて

通勤する人は多かったです

また、この月は生徒の進路について保護者と電話することも多く、

進路決定の時期にもかかわらず、問題行動も複数件起き、

対応に追われていたのを覚えています。

通勤時間:通勤日数×2時間

突発対応:10時間(概算)

を加えます

  ¥369,564/(22×7.75)+95+(29×2)+10

  =約1,017円

また一段と下がり、都心部のアルバイト時給並みの時間単価となりました

まとめ

私たちの時間はタダではありません

その時間を使って

  • 趣味に没頭したり
  • 家族との時間を過ごしたり
  • 自己投資として教育以外のスキルを磨いたり

することができます

私たちが1時間あたりいくらの報酬をもらって

学校で働いているかと考えた時、

実は低い私たちの報酬

私たちが今日も夜遅くまで残ってやっている仕事は、

その対価に見合った仕事なのでしょうか?

マスオ

最後まで読んでいただきありがとうございました

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