私はもうすでに教員を辞めて、
違う仕事してるけど、
教員として身につけたスキルって、
他の職でも使えると思うことが多いです。
本当?
どんなスキルが役立つの?
例えば、
教員はコミュニケーション力が高くて、
人との関係を築くのが得意だから、
営業やカウンセラー、コンサルタント
などの職に向いてるんだよ。
前回、教員の退職金について記事を書きました。
今回は、教員の給料の上がり方について書いていきたいと思います。
この記事はこんな人に向けて書いていきます
- 教員を目指しているけど、給料は実際どのくらいもらえるのか知りたい人
- 教員をしているけど、今後どのくらいまで給料が上がるのか知りたい人
- 教職とは関係ないけれど、教員はいくらくらい貰っているのか知りたい人
教員の給料はどのように決まる?
基本給
給与表(給与テーブル)
基本給はこの給与表で決まります。
東京都教職員給与表↓
https://www.saiyou.metro.tokyo.lg.jp/saisin_kyuuryouhyou.html
級がいくつか分かれていますが、一般的な教諭は「2級」の欄です
東京都では、大卒初任給は「2級9号」となっていますので、
「197,300円」となります。
これに各種手当が乗ってきます。
私が教員採用試験に合格し、初任者として配属されたときの給与表は
2級12号給でした
東京都と給与表が違うことと、新卒から採用までの間に5年経過しています
何号級が適用されるかは、都道府県と他職経験の有無で違います
その後
16号
20号
26号
30号
34号
38号
44号
48号
と年々号給が上がっていきました
4号分上がる年と、6号分上がる年があるのは
人事評価制度による評価のためです
基本的には毎年4号上がると考えていていいと思います
東京都の給料表も
4号づつスペースで区切ってありますね
金額的には9000円前後、毎年昇給していく計算になります
手当
通勤手当
- 公共の交通機関を使う場合は実費
- 自動車通勤の場合は距離に応じて(2km以上で2000円、30km以上で17500円など)
- 高速を使う場合、片道60km以上の距離の場合のみ全額支給
扶養手当
- 配偶者は6500円支給
- 子ども一人につき10000円支給
住宅手当
- 賃貸家賃の半額(上限27000円)を支給
部活動手当
休日の部活動について
- 3時間半以上の場合、3300円
- 2時間以上3時間半未満の場合、1650円
本当雀の涙.. ガソリン代で赤字の場合も。しかも2時間以内は無給って…
管理職手当
学校の規模に応じて
45000円~74000円を支給
学校の規模で管理職手当も変わるのは
初めて知りました
管理職の中でも、心理的優劣があるのはこのあたりも関係しているかもしれません
残業手当(教職調整額)
一律基本給の4%です
みなさんもご存じのとおり
この存在のせいで、教職公務員は事実上働かせ放題となっています
ボーナス
6月と12月に2回支給されます
計算式は複雑ですが、ざっくり基本給の2.5倍程度が支給され
税引き後に基本給の2.1倍程度が手取りとしてもらえる感じです
教員の年収はいくら?
(基本給+各種手当)×12 + 夏・冬のボーナス
が教員の年収となります。モデルケースは次の項にて
モデルケース(実例)34歳勤続7年子ども2人の場合
この年の基本給は
38号級
281,600円
でした
ボーナス
ご覧の通り夏も冬もボーナスには大きな違いはありません
ちなみに、基本給(昇給)に反映される人事評価ですが
ボーナスにも反映されます
写真内の「支給率」が、評価により変わるためです
年収
同じ年の年収です
写真の通り、この年の年収は約561万円となりました
昇給はどうやって決まる?
人事評価制度
年に2回、自己申告で自己評価を行います
業績評価と能力評価の2項目があり
それぞれに記述と評定を入れて管理職に提出します
管理職は、職員から出た自己申告を基に、最終的な評価を下します
このうち、能力評価の評定S~Dにより、昇給の幅が決まり、
業績評価の評定S~Dにより、ボーナスの支給率が決まります
能力評価、業績評価ともにBを基準とし、
基本給は翌年1月に4号給アップ
ボーナス支給率は0.7程度
とされています
これがA評価だと
基本給6号アップ
ボーナス支給率1.0程度
S評価だと
基本給8号給アップ
ボーナス支給率1.2程度
となります
毎年S評価をもらっている教員は
B評価の教員より
2倍のスピードで昇給していくことになります
まとめ
初任の時から、教員の服務規程や綱紀保持については
繰り返し指導される教員ですが
給与や休暇規定などに関して説明を受ける機会はほぼゼロです
ご覧の通り、教員の年収は
20代など若手の時は低く
毎年安定して昇給する
というのが特徴です
退職金も安定しているため、
教員の仕事を定年近くまで全うすることは
お金の面だけでいえば安定しているといえます
それでも教員を辞めようとする人が年々増えているということは
それだけこの仕事の激務さ、将来の見通しの暗さ
を物語っているとおもいます
また、公務員であるため、その身分は保障されていますが
民間でいうところのリストラのようなリスクが
ないかと言うと、私はあると思っています
※昨今のコロナ禍では、さらにそのリスクは高まってきていると思います
我々が正しく将来のライフプランをする上で、
自分の待遇が今後どのように上がっていくのか
それを把握していくが重要です